アメリカのオバマ大統領は、前のブッシュ政権が禁止してきたヒトのES細胞の研究に対する連邦政府の助成を解禁する大統領令に署名しました。
「我々はいつの日か世界が認める発見で世界をリードすることを目指します」(オバマ大統領)
オバマ大統領は9日、科学者や患者がこの8年間求めてきた変化がもたらされると述べて、ブッシュ政権が禁止してきたヒト胚性幹細胞=ES細胞に対する連邦政府の助成を解禁する大統領令に署名しました。
その上で大統領は、クローン人間などに技術がいかないよう研究助成にあたってのガイドラインを120日以内に策定することも明らかにしました。
ES細胞は人体のあらゆる細胞に成長する、いわゆる「万能細胞」で、難病治療などへの応用が強く期待されていますが、受精卵を使うことから前のブッシュ政権は倫理的に問題があるとして助成を禁止してきました。
9日の署名式には同じく万能細胞の1つであるiPS細胞を開発した京都大学の山中伸弥教授が日本人としてただ1人、招待されました。
「(アメリカでは)今後、一気に研究が進む、日本は頑張らないと取り残されてしまう」.
オバマ政権は前政権の政策をまた1つ大きく転換しましたが、そこにはアメリカが引き続き、主導権を握るための長期的な投資には金を惜しまないという明確な国家戦略が示されています。
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