トヨタ自動車は10日、豊田章男次期社長(52)を支える役員人事を発表した。2007年6月にトヨタ副社長から中部国際空港会社社長に就任した稲葉良●氏(63)ら元幹部の3人が、新任の取締役として経営中枢に復帰する。新任常務役員は18人で、渡辺捷昭社長(67)が就任した05年6月の16人を上回る。いずれも、6月の株主総会後の取締役会で正式決定する。
トヨタは1999年にも元幹部1人を取締役に復帰させたが、同時に3人を呼び戻すのは異例。業績回復への経営手腕が注目される次期社長の意思を反映し、部門ごとの専門性の再構築と社内議論の活性化に優先して取り組む布陣になった。
新任取締役は復帰する3人と、常務役員、技監から昇格する5人の計8人。稲葉氏はトヨタで米州本部本部長などを歴任、今回も北米事業全体を統括する。07年6月に常務役員から関連会社に転出したトヨタアドミニスタの前川眞基社長(59)、トヨタ輸送の伊原保守社長(57)は専務としてトヨタ本体に戻る。
豊田章一郎名誉会長(84)、奥田碩相談役(76)を含む9人が取締役を外れ、新体制では取締役が1人減って29人になる。退任する中川勝弘副会長(67)は国際経済研究所理事長に就任する予定。
副社長では、笹津恭士氏(64)がトヨタ相談役、木下光男氏(63)がトヨタ車体会長、瀧本正民氏(63)が豊田中央研究所代表に就く予定だ。
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